2023年10月25日(水)に「人材・組織開発サロン #2: Strengths Finderを活用した自己理解」を実施いたしましたので、ご報告いたします。
当協会では、人事部門における人材開発、組織開発担当者を対象に、昨今の最新知識を身につけると同時に、各社の取り組みや問題意識を共有するために、人材・組織開発サロンを企画しています。
第二回目は、「人材・組織開発サロン #2: Strengths Finderを活用した自己理解」というテーマでスパークルチーム合同会社 代表 楠 麻衣香講師をお招きし、開催いたしました。
当日は、楠講師にストレングスファインダー(クリフトンストレングス®)についての講義をいただくと同時に、参加者の「資質」や意見を絡めながら対話形式で進めていきました。
尚、Strengths Finderの詳細については下記のWEBサイトをご覧ください。
【楠講師の講義のサマリ】
- ストレングスファインダー(クリフトンストレングス®)とは何か
- 強みになりうる最も優れた潜在能力の源泉を見つけるためのツール。ポジティブ心理学・行動経済学などを基に開発されたビジネスツール。5000以上の才能を34資質に分類
- アセスメントの結果は強みではない。上手に使うと強みになるが、もったいない使い方をすると弱みにもなる
- 強みに意識を向けると下記のようになるというリサーチ結果がある(出典:Gallupサーベイ2015より)
- 生産性が12.5%高い
- 人生の質(QOL)が3倍高い
- 仕事へのエンゲージメントが6倍高い
- 上位資質と下位資質について
- 私たちは34の資質全てを持っている
- 上位資質はあまりにも当たり前すぎて普段使っていることに気づかない
- 自分の上位資質が相手の下位資質にあることもある、その逆もある
- まずは自分の上位資質を理解して、自覚的に使えるようになることが重要
- ストレングスファインダーを活用する上での注意事項
- 採用・評価には使えない(適職診断や能力評価のツールではない)
- 能力開発のツールとして使うのはOK
- 能力開発・人材開発のツール
- 対話・協働関係をつくるツール
- 強みの方程式
- 資質(すでに持っている才能)×投資(投資行動)=強み(能力)になる
- 自分の上位に持っている資質を知って、どのように強みとして開発いくかが大事
- ストレングスファインダーにおける「強みと弱み」の考え方
- 強み=特定の作業において、ポジティブな結果を一貫してほぼ完璧に生み出す力
- 弱み=個人が自己成長やキャリアの発展において、自分の成功を妨げるもの。ただし、弱みは避けるのではなくマネジメントするもの(好きなこと・得意なことだけやればよいということではない)。「共依存」ではなく、「相互依存」の関係をつくっていくことが重要
- ストレングスファインダーの4つの資質群
- 実行力系資質群(終わらせたい!前に進めたい!な才能たち)
- 影響力系資質群(相手に影響を与えたい!人を動かしたい!才能たち)
- 人間関係構築力系資質群(人とつながりたい!人のために頑張りたい!の才能たち)
- 戦略的思考力系資質群(自分の頭で考えたい!才能たち)
- 自己認識力を上げるのがストレングスファインダー
- 全てのもとは「自己認識力」
- 自己認識を高めることはリーダーシップ開発の根幹にもなる
- 自己認識力向上のポイント
- 内面と外面両方の自己認識を高める
- (周囲からの)厳しいフィードバックを頻繁に求める
- 「何」(What)で考える
- ストレングスファインダーの組織活用
- 【自律性】個人の能力開発(自己認識力向上)×【協働力】相互依存型組織・チーム開発
- ストレングスファインダーの組織活用における最大の目的は、強みの相互依存的協働関係を職場で築くこと。そのためには自律的な個人(自己認識力と行動力の高い個人)の育成が土台となる
講義後、講師から参加者全員分の「天才カード」が贈呈されました。「天才カード」は資質から見た傾向性と才能の可能性をコメントしたスパークルチーム合同会社(楠講師の会社)独自のものです。一人一人の強みや特性がポジティブな言葉で大変分かりやすく書かれており、参加者のみなさまも大変喜んでいました。
サロン実施後、参加者からは「楠講師のストレングスに対する深い理解や知見に刺激され、改めてストレングスに対する興味、関心が強まった」、「ストレングスファインダーとは何か、その結果を通しての自己理解とその重要性を知ることができた」などのご意見を頂戴いたしました。
また、「強み」について議論しあうという特性のためか、終始明るく、前向きで闊達な議論の場となり、その後の懇親会でも引き続き盛り上がりました。
ストレングスファインダーは、以下のような場合にお勧めですので、ぜひご検討ください。
- もっとメンバーの特性や強みを理解して仕事をしたい、メンバーの強みを活かしたマネジメントをしたい、自分にあったチーム作りをしたい等、マネジメント上の課題を感じたとき
- 現状、コミュニケーションがうまくとれていない、どうもパフォーマンスを発揮しきれていないと感じる、職場の協働関係が作れていない等、組織・チームが上手くいっていない、もう少しうまくいくのではないかと感じる場合
- 新たにチームや部署を立ち上げ、相互理解を深めてお互いに最大限のパフォーマンスが発揮できるようにしたいとき
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一般社団法人日本イノベーション協会
事務局
高橋佑季