イベント実施のご報告:コンテンツ体験会_教育×ゲーム×オンライン

2023年3月8日(水)に当協会主催イベント「コンテンツ体験会_教育×ゲーム×オンライン」を実施いたしましたので、ご報告いたします。

開催の趣旨、目的

大人・子どもを問わず、『ゲームを活用した学習』が学習分野のひとつとして注目されています。この分野に関するコンテンツでは、AIを導入してデジタル化されたものからボードゲームに近いアナログなものまで幅広いプログラムが存在しています。

また、ビジネスの場面では日常の会議、研修などでもオンラインでの実施が当たり前になりつつあり、ビジネスにおけるコミュニケーションの役割、性質が変化しつつあります。

今回は、従来、対面で行われてきたゲームをオンライン上で行うことで、コミュニケーションのしやすさ / しにくさを体感し、今後の教育分野での活用方法について考えました。

下記、当日投影した資料とともにご報告いたします。

アイスブレイク – 『ラウンジ』を活用したコミュニケーション

アイスブレイクとして「ラウンジ」を使ったゲーム(一致するまで帰れまテン)を実施しました。

問いに対して、全員の回答が同じになるようにするゲームなのですが、結局、一度も回答があいませんでした…。今回は6名でゲームを実施したのですが、人数が多すぎたのかもしれません。

各々の答えから世代や趣向が分かるので、知らない人とでも盛り上がれるゲームでした。研修でアイスブレイクとして使用する場合は、4-5名くらいが適切だと思います。

ツールを使用すると画面が増える & 他の人の画面がより把握できなくなるので、ファシリテータとしては非常に気を使いますが、ある程度、慣れてくると、リアルタイムに同じものを見ている一体感もあるので、ツールを使った学習自体には可能性があるのではないかと感じました。今回であれば、これくらいの複雑さ(シンプルさ)が限界だと感じました。

将来的には、Discordを使ってAmong Usで遊ぶのが普通の時代になれば、このようなツールを使いながらグループ学習をするというのもありなのかなと感じました。

ワーク①LINEで行う『ワードウルフ』

続いて、ファシリテータを「bot」にする(自動化する)とどんな影響があるのかを体験するべく『ワードウルフ』と『人狼』を実施しました。の予定でしたが、今回、「人狼」はサービスが終了していた関係で遊べませんでした。残念。

こちらもゲーム自体は、大変盛り上がりました。ワードウルフ役の本人も自分がワードウルフだと分かっていないので、うかつな事を話すと疑われるので、みなさん言葉を選びながら慎重に会話を進めていました。

楽しかったのですが、LINEで操作をしながら進めるので、誤ってボタンを触ってしまう人も出てきてしまうので、研修で使用する場合は、ゲームの最初に「指示があるまでボタンを押さないでください」など、明確に指示した方がよさそうです。

進行役が『自動的に』対応すること自体は何ら違和感はなく、また、当たり前ですが、非常にフェアなので、人間よりもよいのではないかと感じたところでした。ファシリテータの「柔軟性」をどこに残すのかは、今後、botやAIが発展していく過程で、進化していく可能性があるのではないかと感じました。様子を見ながらヒントを出したり、発言を促したり、時間を調整したり、少し盛り上げたり、思考を促すような質問をしたりと、現在、人間が実施している内容もある程度、botやAIで対応できる日もくるのではないでしょうか。

ワーク②マーダーミステリー – 雪山に咲く一輪の花

『役割』、『設定』、『ストーリー』がしっかりとある状態でのコミュニケーションゲームです。みなさん、推理をしながらも、最後まで役になりきってくださいました。特に、犯人役の方の熱演がすごく、冷静に時系列の整理をしたり、中心となって会話を進めたりと、「この人は犯人ではないだろう」とすっかり信じ込んでしまい、誰も犯人を当てることができませんでした(本当にすごかった…!!)。

また、決められたシナリオと役になりきって、勝利へと導く面白さと難しさを体感できました。

今回の参加者のみなさんは、役になりきってくださっていたので、ゲーム自体がスムーズに進みましたが、照れやふざけてしまって、役になりきることをしない人がいると、ゲームがうまく進まないのではとも感じました。参加する人を選ぶゲームなのかもしれません。

本来であれば、人狼のように「役割」だけを割り付けて行うコミュニケーションと、マーダーミステリーのように「細かい設定」や「情報(公開するべきもの、秘密にするべきもの)」、「個別のゴール」を与えられた場合で、取り組みやすさ、コミュニケーションの内容、感じ方がどのように変わるのかも見たいところでした(こちらは次回までの課題ということで)。

研修の現場でもロールプレイングの際に、どの程度、設定を作り込むべきなのか(逆に、本人の裁量、自由度を持たせるのか)というのは、難しく、調整が入るところです。この辺りは、オンラインであっても変わらずに難しいところなのだと感じました。資料を個別に配布したりとオペレーションはやはり気を使うところでした。マーダーミステリーは、しばらくはエンターテイメントだなと感じました。

今回のまとめ

今回は3つのゲームを通じて、従来、対面で行われてきたゲームをオンライン上で行うことで、コミュニケーションのしやすさ / しにくさを体感し、今後の教育分野での活用方法について考えました。

どのゲームもアイスブレイクとしては十分に使えると思いますが、アイスブレイク以外の「学び」に繋げるには、そのままだと難しそうだと感じました。また、研修講師の立場から考えると、LINEなどのツールを使う場合、受講者の手元が講師には見えないので、最初にしっかりと明確に指示をするなどの工夫も必要です。

またぜひ別のゲーム(特に今回実施できなかった「人狼」)でコンテンツ体験会を実施してみたいと思います。
(その際はぜひご参加ください!)

イベントの詳細についてお知りになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。

一般社団法人日本イノベーション協会
事務局
高橋佑季

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