2025年7月23日(水)に当協会主催イベント「コンテンツ勉強会 – トリックテイキング」を実施いたしましたので、ご報告いたします。
私たち日本イノベーション協会では、コンテンツの研究と創造を目的に、定期的に研修プログラムやゲーム体験会を実施しています。これらの活動を通じて、参加者の学びを深め、新たなイノベーションの可能性を追求しています。
今回のテーマはみんな大好き!『トリックテイキング』です。トリックテイキングとは、カードゲームの一種で、「トリック(trick)」と呼ばれる一連のカードの出し合いを繰り返しながら進行する形式のゲームの総称です。トランプではブリッジ、ハート、市販のカードゲームではウィザードあたりでしょうか。
今回は、同じカテゴリーのゲームをいくつか実施するという初の試みなので、いくつかのゲームを比較しつつ、その本質を見極めていきたいと思います。
最初は、「ハゲタカのえじき」一番、シンプル?なゲームです。自分がボードゲーム / カードゲームをはじめて知ったときのゲームです。単純なのに奥が深い… 最初にやるにはおすすめです!何をどの順番に出すのかなかなか悩ましい!みんな考えること同じだしなぁ… ここは2位でまずまずの出だし。


ここで、「トリックテイキング」のシステムについて簡単に解説。ゲームの基本的な進め方としては、全員が「トリック(≒カードを出す)」をして、その結果、数字が大きい or スーツ(マーク)や色が強いというルールに従って勝敗がついて、カードを受け取るor受け取らされるというものです。カードの出し方には、MUSTフォロー(その条件に従うものは出さなければいけない)、MAYフォロー(どちらでもよい)があります。シンプルなシステムですが、これはなかなか奥が深い…ことがこれからわかります。
まずは、「テケリ・リ」クトゥルフ神話をベースにしたトリックテイキングゲームです。おぞましい”異形の神々”のカードを取らないようにゲームを進めていきます(https://smiledou.com/game/%E3%83%86%E3%82%B1%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%83%AA/)
↓うぉ、カード取らされまくりの負けまくり。ルールがわからないと理解できないと思いますが、これ、大負けです。無念。このゲームは、いかに大きなマイナスを引き取らないかが重要です。

完敗。


続いては、『ドルイド』(https://gokurakism.com/druids/)。みなさんご存じ?!魔術師のカードゲーム。ドルイドとは、古代ケルト社会における聖職者、知識人、そして指導者の階級だそうです。このゲーム、カードを取らなくてはいけないんだけど、とりすぎると負けるという絶妙なおもしろさ、難しさ… これは結構、好きかもしれない… 負けたけど楽しかった。思ったようにならないんだよな… 人生と同じで、自分がコントロールできないことも多くあるよね。そうそう、あるよね。カードが欲しいけど、いらない。色も増やしたいけど、増やさない。この辺りが楽しいゲームでした。個人的に絵が好きでした。



どんどん行きましょう!続いては、『テキサスショーダウン』(https://tbgl-r.com/texshow/)。これはおもしろかった。オーソドックスなトリックテイキング(トリテというらしい)に多数決の要素が入ったゲームです。最初大負けしたけど、その後、コツをつかんでおとなしくして勝ちを拾いました。



そろそろ終盤です。次は、『ルイス』(https://gokurakism.com/luz/)。これは、自分のカードを見ない(見られない)トリテです。さらに、自分がこのゲームで何勝できそうか予想して、その数字にぴったり当てるようにゲームします。それより勝っても、それより負けてもいけない… 。うーん、大企業の目標設定みたいですね。95%もダメ、120%もダメ。105%くらいがよいみたいな…。ピッタリ収めるのが難しい!このゲーム、頭の使い方も他のゲームと違うし(とにかく、人のカードを見る)。どこで勝つか考えて、どこで勝つかどこで負けるか考えて、うーん、悩ましいところ。結果的には全回、ピッタリ賞!でこのゲームは得意かもしれない。余談ですが、このカードは手触りがよい… 気持ちよいです。




最後は『ザ・クルー』(https://shop.jellyjellycafe.com/products/detail/1782)。最後はトリテの中でも珍しい協力型のボードゲームです。全員が宇宙船の乗組員となって、協力しながらミッションのクリアを目指します。司令官、よろしくお願いします!と言いながら、いきなりレベル2でつまずく… 人にカードを取らせるのがこんなに難しいとは… レベル50まであるらしい。なんという難しさ…と言いながら、レベル10はクリア。奥の深いゲームです。なーるーほーどー、トリテがカードゲームになるとこんな感じなんですね。最後は無事に、全員、仲良くなって今回のコンテンツ勉強会は終了です。


ということでみなさん、お疲れさまでした & ありがとうございました!ここからはゲームの感想&振り返りです。
- トリックテイキングというひとつのシステムだけでこれだけいろいろなバリエーションがあるのは純粋に興味深かった(ほぼ、数字とマークx石だけなのに、こんなにいろいろできるのかと感動しました。一緒にプレイしたTさんの言う通り!)
- 自分の意図した通り進行したり、しなかったり、他の人の意図に乗ったり、乗らなかったり、乗らされたりするのがおもしろさの本質だと感じた。何回、MUSTフォローだからと釣りだされたことか…
- このカードが欲しい / 欲しくない、この条件なら欲しい等の葛藤もこのゲームのおもしろさであり、難しさだった
- このシステムはシンプルだが、「常に、相手の動きや考えを意識しながら動く(わからないのだが)」おもしろさがあった
- それぞれのゲームは進め方は似ているが、実際にプレイしてみると全然違うゲーム感で、なんとよくできているものだと思った(うーん、よくできている)
- 今回は、5人で実施したので、まったく、自分の思い通りにならなかったのがおもしろかったです。大人数で楽しくやるのに向いていると感じた
- 同じシステムのゲームを複数遊ぶ機会はあまりなかったので、とてもよい勉強になった。ヒトの気持ちを考えなさい、類推しなさいみたいな話は、道徳的に教えてもらうよりもよほど腹に落ちるかもしない(ややこじ付け & まとめ)
私たち日本イノベーション協会 コンテンツ研究部ボードゲーム班では、今後も定期的にコンテンツ体験会を開催していきます。研修プログラムの体験会や本格的なボードゲーム、ビジネスに役立つシミュレーションゲームまで、幅広く楽しめる内容を提供していく予定です。次回の開催もぜひお楽しみに!
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。
イベントの詳細についてお知りになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
一般社団法人日本イノベーション協会
代表理事
岩田徹