2024年8月28日(水)に「人事担当者情報交換会」を実施いたしましたので、ご報告いたします。
このイベントは、JCOM株式会社、株式会社日本製鋼所、株式会社IHIビジネスサポート、株式会社明治、セイコーグループ株式会社、三菱ケミカル株式会社の人事担当者の方々にお集まりいただき、各社が実施している「管理職育成」について、その内容や取り組み、課題意識を共有し、情報交換を行い、ネットワークを築くことを目的としたものです。
はじめに弊社代表の岩田より、進行の説明をさせていただきました。その後、各社より自社の管理職育成の取り組みについての説明を行い、議論したい内容を発表していただきました。最後に、参加企業の皆様同士で意見交換を行っていただきました。実施時間は2時間でしたが、参加企業が多いこともあり、時間が足りないほど、意見交換をすることができました。
具体的には以下のような点について、情報交換・意見交換が行われました。
管理職育成の課題について
- 管理職候補者の不足
- 管理職希望者が減少しており、将来的な不足が懸念される。管理職になりたくない理由として「自信がない」「ロールモデルがいない」などの問題が指摘され、改善が求められている
- 出産などのライフイベントを機にキャリアアップの意欲が低下している
- 女性管理職比率が低い
- 管理職のスキル不足、管理職に対するスキル付与、支援の不足
- 部署ごとに上司のマネジメントスキルのばらつきがあり、心理的安全性も全体的に低い
- 優秀なプレイヤーを管理職に登用することによるマネジメント能力の不足や、管理職登用年齢の高齢化
- 管理職のソフトスキル、チームビルディング、世代間ギャップへの対応が課題
- 新任管理職研修は実施しているが、その後のフォローアップの機会がない
- プレイヤーとして優秀な人材が管理職に登用され、対人スキルに課題がある場合もある
- やる気のある管理職は手上げ式の研修に積極的に参加するが、やる気のない管理職は参加しない。本来はやる気のない管理職に対しても支援が必要である
- 管理職の相談相手やコミュニティの形成が課題
管理職育成において行っている工夫について
- 全社員に対してリーダー像を明確にし、共有している
- 年功序列に依存しない管理職登用をしている
- 管理職に対する手上げ式研修への参加について、草の根的な取り組みを通じて参加者を増やす努力をしている
- マネージャー支援プラットフォームの提供。毎月、マネジメントに役立つ情報を配信している
その他
各社において、管理職の魅力を向上させつつ、それを伝えること、管理職への支援、実際に失敗しても許される環境やライフイベント後もキャリアが止まらない環境を整備することが必要
今回、管理職育成に対する課題は、業種や文化は違うものの、問題意識はかなり似ており、みなさん、共感しながら意見交換されていました。すぐに解決できる課題ではありませんが、管理職にとって、孤独な戦いにならないよう、仲間や助けが必要であることが改めて感じられた情報交換会でした。
実施後に参加者様から頂いたお声として、「他社の取り組みを聞ける大変貴重な機会だった」などのご意見を頂戴いたしました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームよりご連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。
一般社団法人日本イノベーション協会
事務局
高橋佑季