イベント実施のご報告:新規事業提案制度担当者情報交換会

2026年3月5日(木)に「新規事業提案制度担当者情報交換会」を実施いたしましたので、ご報告いたします。

本イベントは、株式会社明治、新明和工業株式会社、TIS株式会社、カシオ計算機株式会社の新規事業提案制度を企画・運営している方々にお集まりいただき、各社が実施している「社内提案制度」や「コンテスト」などについて、その内容や取り組み、課題意識を共有し、情報交換を行い、ネットワークを築くことを目的としたものです。

はじめに弊社代表の岩田より、進行の説明をさせていただきました。その後、各社より自社の新規事業提案制度 / 新規事業開発の取り組みについての説明および課題についての説明を行い、質疑応答を行いました。

前半では、各社より現在の取り組みや課題意識を共有していくつかの点に関して情報交換しました。内容としては下記のようなものがありました

目次

1.各社の取り組み・工夫

人材育成・プログラム運営に関する取り組み

  • マーケティング力強化トレーニングを実施。インプット動画で基礎知識を学んだうえで、集合プログラムでのメンタリングを通じて実践やテーマのブラッシュアップを行っている
  • 社内外のワークショップを累計60回開催。さらに他社とのコラボレーションも実施している
  • 社内にインキュベーションセンターを設置し、新規事業創出を支援している
  • 社外の有志団体との交流イベントを開催し、社外とのネットワークづくりも進めている
  • 新規事業に関する活動だけでなく、ランチ会などの交流イベントも開催し、参加者同士のつながりを強めている

制度設計・プロセスの工夫

  • 新規事業の検討プロセスとして、

    ①企画
    ②市場調査
    ③プロトタイプ作成

    の3つのステップを設定している。
    ステップ3をクリアした案件はクラウドファンディングに挑戦し、目標金額を達成した場合に事業化する仕組みとし、市場の声を評価指標の一つとしている企業もありました。
  • 過去に不採択となった案件の「復活戦」を設け、再挑戦の機会を提供している
  • 審査を通過した場合、部署留学の制度を活用し、一定期間は業務時間の100%を事業化に向けた活動に充てられるようにしている

社内浸透・コミュニティづくり

  • 新規事業に関するコミュニティを形成し、参加者同士の交流や情報共有を促進している
  • 新規事業創出に関する情報発信サイトを開設している
  • 過去の応募者に対して再チャレンジを呼びかけている
  • 海外現地法人の社員も対象に含め、制度の対象を広げている

経営関与・社内の巻き込み

  • 公募のPRに社長や役員からのメッセージを掲載している
  • 中間報告の段階から経営幹部が参加している
  • 最終審査通過者の表彰式では、社長から直接表彰を行っている
  • 応募テーマを社長が設定するケースもある
  • 二次審査で一般社員によるWeb投票を実施している

テーマ設定

  • 社会課題をテーマとして新規事業の検討を行う取り組みもある
  • 他社との共創や交流をプログラムの中に組み込んでいる

2.各社が課題に感じている点

一方で、以下のような課題も共有されました。

応募・参加に関する課題

  • 新規事業のテーマ創出に苦戦している
  • 応募者数が少ないという課題がある。

その対策として、

  • 参加者数と質の両方をどう確保するかを検討している
  • 他のグループ会社にも対象を広げる
  • コミュニティ化を進め、イベント情報が参加者に届きやすくする

    といった取り組みが検討されています。

事業化プロセスに関する課題

  • 商品を世の中に出すまでに数年かかっており、スピード感を高めたい
  • 社会課題解決型のテーマでは、収益性の確保が難しい場合がある

評価・制度設計に関する課題

  • 挑戦者本人や、その周囲の関係者に対する評価やインセンティブを明確にしたい
  • 応募テーマの粒度が小さくなりがちである

3.質疑応答で具体的に議論されたテーマ

質疑応答では、制度運営の具体的な実務について多くの質問が寄せられ、実践的な情報交換が行われました。

募集・広報に関する内容

  • 募集開始前の呼び込みはどのように行っているのか
  • コンテストの開催頻度はどの程度か

参加対象・選抜方法

  • 参加対象はどこまで広げているのか
  • 有志参加と部門推薦の両方の枠を設けている企業もある

部門推薦については、

  • 核人材育成の対象者を中心に推薦してもらうよう依頼している
  • 新規事業創出と人材育成を両輪として制度を運営している

    といった取り組みが紹介されました。

テーマ設定

募集テーマについては企業ごとにさまざまで、

  • あらかじめテーマを設定している
  • 完全に自由とする
  • 会社の長期ビジョンに沿ったテーマにする

といった方法が共有されました。

評価指標・活動内容

  • 制度運営の評価KPI(応募数、通過数など)はどのように設定しているか
  • ユーザーヒアリングの規模や進め方はどの程度が適切か

共通の課題も多く、お互いアドバイスもしあい、大変盛り上がりました!その後の懇親会でも引き続き情報交換をされていました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームよりご連絡ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

一般社団法人日本イノベーション協会
事務局
高橋佑季

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